宇治川では鵜飼が見られるんだよね。
うん。夏の風物詩だね。
宇治川の鵜飼の見どころについて知りたいなあ。
全部!でも宇治ならではの見どころもあるのだ。
女性鵜匠と人工ふ化のウミウが活躍する宇治川の鵜飼
鵜飼は全国で11ヶ所で行われています。
中部地方で特に盛んで、関西では宇治川以外だと京都嵐山の大堰川と和歌山県有田川で鵜飼を見ることができます。
夏の風物詩となっている宇治川の鵜飼ですが、宇治ならではの見どころがあります。
歴史
宇治川の鵜飼の歴史は古く、平安時代にはすでに行われていたそうです。
天禄二年(971年)には藤原道綱の母が宇治川の川岸で鵜飼を見物しています。
藤原道綱の母が書いた『蜻蛉日記』にかがり火が焚かれた中、鮎を捕る様子が書かれています。
その後、仏教の教えが広まったことにより宇治川での殺生が禁じられるようになりました。
そして平安貴族が衰退し、宇治川の鵜飼も隆盛を失っていきます。
それから時は流れ、大正15年に宇治川の鵜飼は再興して宇治の夏に欠かせない存在となっています。
日本初の人工ふ化で生まれたウミウ「ウッティー」
鵜飼では魚を捕る鵜はウミウという鳥です。
宇治川の鵜飼では鵜がとても話題になっています。
なぜなら、日本初の人工ふ化で生まれたウミウだからです。
それまでウミウの人工ふ化は成功したことがなかったのですが、宇治の鵜匠の努力によって人工ふ化のヒナがかえったのです。
人工ふ化で生まれたウミウはウッティーと名付けられ、宇治を代表するキャラクターにもなっています。
それ以降も人工ふ化に成功し続け、今では11羽のウッティーがいます。
誰がウッティーかってことはなく、人工ふ化で生まれたウミウは全員がウッティーなのです。
全国広しといえど、ウッティーが見られるのは宇治だけなのです。
女性鵜匠の活躍
もう一つの宇治川の鵜飼には大きな特徴があります。
それは2人の女性鵜匠が活躍していることです。
宇治には松坂さん・澤木さん・江崎さんの3人の鵜匠がいます。
・澤木さんは日本で3人目となる女性鵜匠として、非常に注目されています。
・江崎さんは澤木さんの後輩の女性鵜匠で、日々活躍されるようになりました。
・松坂さんは経験豊富な鵜匠で、現在は主に船頭をしながら2人の女性鵜匠を力強く引っ張っています。
2人も女性鵜匠が活躍するのは日本で11ヶ所の鵜飼が見られる場所でも宇治川の鵜飼だけじゃないでしょうか。
女性鵜匠の鵜飼はかっこいい!
宇治川遊覧と鵜飼の知識
チケット購入
宇治川の鵜飼はチケットを買うことから始まります。
塔の島にある鵜の飼育小屋横で販売しています。
17:00頃からの販売で、定員(20人前後)になり次第売り切れになります。乗られる場合は早めのチケット購入をオススメします。
宇治川遊覧
その後、乗合船に乗船し、日が暮れだした頃に出船します。
鵜飼は夏の行事ですが、夕暮れ時ともなると少しは暑さも和らいでいます。
そして何より川の風が心地いいです。
出船して最初の30分ほどは宇治川の遊覧と鵜飼についての説明があります。
塔の島で分断された宇治川の平等院側の流れはゆるやかで、宇治川の楽しみを一つ知ることができました。
ちょっとレアな体験が喜撰橋(きせんばし)の下をくぐり抜けられたこと。
鵜飼について
そうこうしている間にも鵜飼の準備は進められていきます。
鵜匠は烏帽子と腰みのをつけられ、かがり火の用意がされます。
そして宵闇に包まれる橘橋がきれいです。
日は沈み、鵜匠から鵜飼についての説明がありました。
- 日本で鵜飼が見られる場所は11ヶ所
- 女性鵜匠は日本に4人
- 宇治川では鮎・フナ・ハエ・ブラックバス・ブルーギルなどの魚が捕れる
- 白い服は魚にバレるから濃紺の服を着ている
- 鵜に結び付ける紐の加減が重要
など、知らないことだらけでした。
なかでも驚いたのがウナギの名前についてです。
ウナギは細長いから、鵜が捕まえるのに苦労するそうです。
鵜(う)が難儀(なんぎ)する→→→うなんぎ→→→うなぎ
こうしてあの細長くてかば焼きにするとおいしい魚はウナギという名前になったのだそうです。
諸説あるでしょうが、これには乗客のみなさんも疑いと驚きの声。
他にもここでしか聞けない話が満載でした。
鵜匠の話話は分かりやすくてタメになるよ。
かがり火に照らされる鵜匠と鵜
日が沈んだ頃に鵜飼が始まります。
この日に鵜飼をされたのは鵜匠の江崎さん。
そして活躍する鵜たちはウッティーだそうです。
江崎さんは鵜を放ち、「ホォーーー。」と言いながら追い綱(鵜をつなぐ紐)を操られます。
声を出しながら操るのは音で鵜に合図を送っているからでしょうか。
そして1羽の鵜が江崎さんのもとに戻ってきました。
そして、江崎さんが鵜の口を下に向けさせると
ドバドバドバーッ
鵜の口から5~6匹くらいの魚が出てきます。
江崎さんとウッティーの活躍に拍手がおこります。
それにしても鵜の小さい体のどこにそんなたくさん魚が入るのかと驚きます。
その後も場所を変えながら鵜飼が続きます。
舟の片面に乗っている人だけが見やすいと言うことがないように配慮されています。
魚を次々と捕まえる鵜もすごいですが、6羽の鵜を一度に操る江崎さんがほんっとにすごいです。
しかも燃え盛るかがり火が近くにあるのでかなり暑い中でがんばってはるんだと思います。
気付けばあっという間に終了の時間が来ました。
鵜匠の江崎さん、ウッティー、船頭やスタッフの皆さんに大きな拍手が送られます。
船着き場に戻る道中、日中では見ることのない宇治川の姿を堪能することができます。
江崎さんもウッティーもかっこよかった!
宇治川の鵜飼への行き方
宇治川の鵜飼の受付&乗船口までは
京阪宇治駅から徒歩約12分、
JR宇治駅から徒歩約14分。
塔の島にある鵜の飼育小屋すぐ横です。
宇治川の鵜飼は時期が限られているのと、荒天や天ケ瀬ダム放流による増水時には中止になることがあります。
事前に観光協会に宇治川の鵜飼が開催されるかどうかを確認しておくといいでしょう。
宇治川の鵜飼
- 開催時期 7/1~9/30
- 受付 17:00頃~
- 乗船 18:30(7・8月)
18:30(9月) - 出船 乗船の30分後
- 料金 大人 2000円
小学生 1000円 - 問い合わせ 宇治市観光協会
0774-23-3353
雨の日もだけど、雨の翌日も開催は要確認。
一言まとめ
宇治の鵜飼では女性鵜匠とウッティーの活躍が見られる!
それでは良い宇治ライフを!
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